2009年11月13日金曜日

宗教上の観点

半島マレーシア東海岸北部タイ国境に接するケランタン州では、
PAS(汎マレーシア・イスラム党)が、州政権を20年近く保持している。
政党名から分かる様に、イスラム回帰を旗印にしている。
この州は、州条例の宗教色が強いので、ホテルにも酒がなく、
店でも売っていない。
華人の限られたエリアに行かないと酒が呑めない。
総経理は、ケランタンのコタバルに行く時は、原則日帰りとしている。

宗教上の観点にたった、発言は この州が最右翼だ。
・スーパーのキャッシャーは、男性用と女性用を常設する事。
 実際、分けているスーパーもあるし、社員食堂の配膳が男女別の所もある。
・この宗教を信仰していない女性でも、肌を露出した服装の場合、厳罰に処す。
 華人女性は、気にしてませんね。
・喫煙者は、動物並みに理性がない。
 と言われても、他の民族よりマレー系の喫煙率が、高そうに思うのだが。
・この宗教を信仰している女性は、口紅をしたり、ハイヒールを履いてはいけない。
 これは、党内女性議員からも反発されてたね。
・シングルマザーと結婚する州議会議員に報奨金を。(この宗教は、1夫4妻まで)
 1夫多妻は、寡婦の生活確保目的なので、正しいのでけれど。報奨金?
一方、セランゴール州のPASは、
・州議会議員が離党する場合は、妻と離婚する旨の誓約書をかわす。
 いくら、与野党間で議員の引き抜きが多いからって、これは ちょっと。

PASは ヘビ・メタバンドや女性シンガーの来馬公演中止をいつでもぶち上げますね。
今年も、ビヨンセ公演に抗議して、ビヨンセ側が健康上の都合で公演延期を決めた。
総経理は、PASのおかげで、ビヨンセを知ってしまった。ありがと PAS。

少し 堅苦しい感じを受けますが、ケランタン のんびりした田舎です。

旧日本軍が、マレー、シンガポールに侵攻した出発点のひとつが、ケランタンのコタバル。南下しながら、華人への抑圧、虐殺があった。
「観光コースでない マレーシア・シンガポール」陸培春(著) 高文研(刊)