2021年12月28日火曜日

上原善広著「私家版 差別用語辞典」を読む

 オレが再勉強をしている 屠場廃水処理技術から ここまできた。

この本は ある集団から ある集団を指す用語から始まり、現代的に使われない用語とその背景をタンタンと書かれている。

半世紀前に普通に使われていた言葉が 差別用語になってしまうのか?を問われている本だ。

子供の頃からオレは その用語を他人を差別する様に使った記憶が無い。


2021年12月21日火曜日

何かを誰かが屠り 食べる

 前の会社に就職して 2週間後位に明日はS模屠場に廃水処理の点検に行くから 7時に会社(恵比寿白金)に集合と告げられた。

小田急線の始発に乗り一時間半掛けて 会社に行き 車で用賀から東名高速 港北PAで立ち食い掻き揚げ蕎麦を食って 降りたのは町田ICだった。見慣れた街なみ、街道筋を通り 着いたのは オレのアパートから 自転車で3,40分の処だった。

屠場敷地にズカズカ入って行くと 白い作業着を着た方々が革の腰帯 右にナイフ 左に研棒で 歩きながら 時折 ナイフをシュッ シュッシュと研ぎながら歩いておられる。 

オレの目の前を横切るゴンドラは隣のハム・ソーセージ工場に繋がっている。その瞬間は 例えば映画で 何か知らない場所や時に前方から ドッ ドッドと押し酔て来る様な感じだった。匂いもオレは気にならない、つぶしの工程や内蔵、面の処理も勉強できたし 昼飯にトンカツも食えた。

その後 廃水負荷の高い 放血作業場で放血採取し 何度で丁度よい煮凝りが得られるのかを素手で潰して設計基準とするかを毎日 遊んでた。

ようやっと 実機をいれたが 思うようにはならなかった。オレの朝の仕事は 廃水受槽に入りポンプのストレーナーに付着したホルモンを素手で引きはがし、次に 煮凝りを取りに来た農家のトラックに煮凝りを入れる為 固まり過ぎた煮凝りにダイブしスコップで降ろす作業をした。

そして 廃水処理操作盤室に戻り ストーブで 朝一番のモツ素煮込み(水も味も要らないモツから水分が出る)に ホンノ少しだけタラ~っと醤油を垂らして食べた。 

つぶしたてのモツ(内蔵)は熱い この状態でどう調理するかがきもだ。何度も御裾分けを貰ったが 熱量が減少すると美味しく無いのだ!

 



2021年12月15日水曜日

世界屠畜紀行を読みながら

 内澤絢子著「世界屠畜紀行」を再々・・・読している。

2007年に解放出版社から刊行され 即買いした。

全人類の何割かが 食している肉。

 対象動物が屠ふられ 解体されるのかの工程及び どのように食べるかを世界各地で体験したレポートだ。

この本はオレにとって貴重で 何度も読み返している。 

1980年代 廃水処理屋になってから 毎月一回、時には 装置増設で数ヵ月 通っていたのが 屠場だった。

オレが処理(放流基準値以下に)しなければならない水は 何処から出て どう高濃度と低濃度を分別処理できるのかを知る為には 無粋な言い方をするには その工程を見る事なのだ。

20年位の違いがあるが 内澤がレポートした 工程は 物理的な技術の違いがあっても ほぼ同じ屠畜工程だ。

かつての屠場は 各地域にあり 前日夕方辺りに持ち込まれた 生物を朝早くから「つぶし」ていく。そして 昼飯食ったら上がりだった。

そこで働く人達は 腰皮ベルトの右に形状の異なるナイフ、左にはナイフを研ぐ棒状研磨 をぶらさげていた。そして 歩きながらシュ、シュっと研ぐのだ。

オレが 師匠から 与えられたミッションがある。

放血工程時のサンプルを採取し 何度何分で 煮凝りになるのか?そして どう装置化できるか? 

そして 小僧達が 一人、二人・・と脱落していった。

 


 

 

 


2021年12月7日火曜日

世界で最も危険な作業を想う

 湯沢規子著「ウンコはどこから来て どこに行くのかー人糞地理学ことはじめ」研究す。

読み進めていると 昔の記憶が 蘇る屎尿!

オレは 大学4年になる時 何処かの研究室に所属しなければ 卒論が提出出来なくなるので何処かを選ばなければならなかった。

ほぼ全ての研究室が オレには興味が無くそれまでバイトを斡旋してくれた研究室を成り行きで選択した。

衛生工学研究室だ。研究室名は 御立派なのだが 何のことは無く 浄化槽の大家の教授が居て そこに入学当時から出入りする学生は 各地の浄化槽屋の御曹司。

ここには各種サンプルが200L~300Lオープンヘッドドラムで届く。この開封作業はヒエラルキー最下層ドレイの作業だ。このドラムをオレタチは トイレに運び 開封作業をする。貴重なサンプルだ。

がっ サンプルがどれだけの時間を費やして届いたのかはオレタチには分からない。既に嫌気発酵しメタンガスで天蓋が膨らんでいる。オレタチは自前の白衣一丁。

天蓋リールの蝶番を外す瞬間が肝だ。相方とお前がやれとの無駄な会話で議論す。下手な開け方した時にゃ オレタチは屎尿にまみれながら 研究室にサンプルですとお届けし。教授が居る時は ご苦労だったな ビーカーに酒を注がれ 呑んだ。

そんなときには 他の研究室から抗議が殺到し、オレは各研究室のお局様方にお弁当をお届けるヒトになった。