洗濯とお掃除を済ませ 珈琲を淹れ テレビを眺めた。
伝説の寿司職人 藤本繁蔵のドキュメンタリーだった。
私が早川先輩の家に御伺いした折
「粗茶でございますが 喉を 潤して下さい」
と 正座で襖をを 開けた 少年が 映像に現れた。
私は 男子高校に入学し
文芸部に籍を置いた。
私の前には 早川さんがいて
長髪に丸眼鏡だった。
いろいろとお話をしていると
筆名は?と問われ
笛吹跡夢と答えると
今後 北海善哉となれ!
そして 私は 善哉となり
早川さん に言われるままに 過ごした。