2016年3月31日木曜日

ヴァーチャル・タッチは リアルな御触りを越えているのか?

昨年位から 「木下ゆうかの晩御飯」をYou Tubeで観ている。
ネット上リアルタイムで ゆうかチャンが大食いしてるのを観ながら
繋がってる人は チャットで会話する。

俺は リアルタイムで観ているわけでは 無いので
取り残されている。

ウー これって スカイプで 画像を観ながら
会話しているみたいなものだ。

決して 触れる事が出来ない相手と
画像上で 会話をする。
俺も 相手も 自分の都合で 適当に 画面から消え
背景を観ながら 数分を過ごす。

それは「2001年宇宙の旅」で 数万光年離れた家族と
会話する様な 少し悲しい会話だ。

何処までリアルなのか 相手は自分だけトップスピードで
走っているだけなのか 分からない。

電話で会話するのが嫌いな 俺は
こんな空間で話すのは もっと苦手だ。

なにやら 壁一つを隔て 一方からは見えている相手と
虚しい会話をしている様だ。

ヴァーチャルは 妄想を掻きたてるが
その先には 何も無いのだ。

リアルもヴァーチャルみたいな
今日この頃。

アッサムべジ ライス




2016年3月29日火曜日

冷凍保存で人が 見る夢は?

SF小説、映画に いろいろな場面で登場する「冷凍睡眠保存」。
そして 生命維持装置のアクシデントで 目覚める事が無い。

昨日は 午前10時から 午後4時まで
事務所の15平米位のMeeting Roomで 打ち合わせだった。
冷房全開の密室 冷蔵庫状態なので
ワタシは 作業着の袖を下ろし、第一釦を留め、パーカーを着こんだ。
ネズミ男の様に フードを被り。
外気温38度 体感温度42度の 熱帯の国で
他の人は シャツ一枚(多分 肌着無し)だというのに。

途中で 眠たくなった。
冷凍睡眠とは この事かと 実感した。

途中で ルーフトップにある 冷房と隔絶された 1平米の執務室で 
密かに一服 全身がジワジワと解凍される。
瞬間解凍で無ければ 鮮度を保てない。

打ち合わせ終了。キーン キーンと頭痛がしていた。
かき氷を食べた時の様に。

今朝 目覚めると 案の定 ワタシの肉体は 熱を帯び
頭痛で朦朧としていた。
解凍プログラムの不具合なのか 
中途半端に目覚めた肉体のワタシが居た。

約束したアポも無かったので 出社拒否し
肉体の中から 暖め 寝る事にした。



2016年3月22日火曜日

ワタシだって サラメシが食べた~い!

お弁当を 毎日作っていた 学生時代
研究室のお局様二人にも 作り 卒業できた。

恵比寿近辺に勤め
出社前に「こづち」 御昼に「こづち」 残業して「こづち」
呑んで「赤坂らーめん」「明月庵盛りきしめん」「ななき せいろ」
あそこのランチが美味しいと聞けば 走った。
あそこのランチが大盛りだと走り。
あの地獄ラーメンが辛いとかさ。

お客さん回りでは あそこで食べてから
終ってから 此処で食べよう

時間が無いから 品川駅のお好み蕎麦
揚げカス、ワカメ、ネギ テンコ盛り!

シェーキーズの食べ放題ピザ
用も無いのに 新宿「石の屋」 下北「江戸や」 池袋文芸坐
池袋「珉珉」のタンメン
いろんな所の 一品取りの定食屋さん
池袋ビックリにあった「関西ウドン」
もう 食べられない店がある。

或る日の栃木県東武線今市駅のベンチで
お弁当を食べたよ。
それは 春 木漏れ陽が降り注ぐ 素敵な午後12時半だった。


2016年3月21日月曜日

多くを望んではイケナイと 心の片隅で 誰かが囁く

3週間空けて 歯医者さんに行く。
最終調整の 入れ歯合わせ。

上は 4本残し、下は総入れ歯だ。
ウ~ン なんか ルーズ。
調整してもらう。

ウ~ン ルーズ。
何度か繰り返し ふと気づいた。
で 「もしかして グリップ剤を使わなきゃならないの?」
歯医者さんは 迷わず言う
「モチのロン!」

多くを望んではイケナイ
取り敢えず 欠損した歯の木洩れ日から
涎れが 漏れてこないだけで いいじゃないか?
フッキングが無いから 痛く無くて いいじゃないか?

新しい上下入れ歯で 事務所に行って
舎弟が聴いて来る「どうすっか 新しい入れ歯?」
「噛んだ時に 奥歯がカチッと言うのがいいな」
「サイボーグ009っすね 凄いっす。 もはや 人間を超越しましたね」

そして 私は メロンパンを食べる。

カリカリ パリパリのメロンパンの皮を
齧れただけで 良しとしよう。
 
多くを望んではイケナイ
望んでも 幸せがやってこない人達も
この世界に居るのだから。
 
 

2016年3月15日火曜日

そして アプリ上では 静かな 音楽になった

 檳城島での御用事を終え
34,5歳の舎弟と吉隆坡への帰路につく。
2nd ブリッジで半島側へ Long & Winding Bridgeだ。
すかさず 舎弟がスマフォで ググる。
「24kmですよ 瀬戸大橋より長いです。運転代わりましょうか?」

もしも 俺がシルバー・リーフ・モンキーなら
舎弟は 太り 育った 森に棲む人~♪
運転席や バックミラー サイドミラーの再調整は面倒だし
俺が運転した方が 早く着く で 丁重に断った。

ご機嫌な音楽を流しながら 快適なクルージング。
スマフォを弄っていた舎弟が言う
「流れている音楽の歌手、題名、歌詞を自動検索するアプリ知ってますか?」
「知らない 何の為にそのアプリ使うんだい」
「いいなって思った曲がキープできて カラオケで入力できるんです」
「俺は カラオケなんか 行かないから 関係ないな」
「ボスが流してる音楽 一曲も このアプリで認識できないんです」
「音がリアから出てるから 音声認識しないんじゃの」

そこで 元ちとせのLittle Wingが流れた。
「出ました~ 音声認識してま~す!」
続いて 「悲しい日々」が流れた。
「この曲は 宝塚の劇中歌に使われたんだ」
「出ますね 多分 ウ~ン 出ません。それにしても間奏長いですね」
「カラオケヴァージョンなんだ。リフレンのデュエットは 有山じゅんじだよ」
「その人も 知りませ~ん」

続いて「うさぎ」が流れた。
「この人 年上の友人で 40年来の付き合いなんだ」
「出てきませんね」

吉隆坡までの3時間 このアプリ上では
「静な音楽になって」 虚しい会話で過ごした。
舎弟が唯一 聴いた事があった曲があった。
それは 「風をあつめて」 はっぴぃえんど。

お家に着いて 近所で予定されていた社内呑み会までの小一時間
舎弟が聴きたいと言った「ゆでめん」をかけた。
俺は三杯、舎弟は二杯の「命の水」をひっかけてから
呑み会場所「大衆㊙酒場」まで 二人で 歩いて行った。


今夜は オム・カレー with ほうれん草

2016年3月14日月曜日

さて ふと気づくと

昨年末から ボーっとしてたので
確認を怠っていた パンドラの函
う~ん 新しい落とし物があった。

たった独り~ 風の中に起て~♪

たとえ 独りで 山の稜線に沿って
次の街に急いでも 誰も待っていないし
俺は 夕陽が落ちるよりも速く お前に会えれば いいと急ぐ。
で そこにお前が居ない事を知ってるけどね。

で 知りたくないのに 知る事がある
数年前 俺達を苦しめた 取引先
パワハラと過剰勤務で 自死した人の
会社を訴えた 裁判 勝訴!

まっ この会社は 一億円を払うのは
何の痛みも感じてないだろう
人一人を殺したほどには。

毎日 送られて来る 100通以上のメール
返さなければ 更に 何百通もメールが送られ
ネット会議で 吊し上げられる。
中途半端な地域の人達なので
俺にとって バカとかアホとか言われても何でもない罵倒だった。

曰く 情報の共有
曰く 欠けている所に 支援をと。
私達は 御社と共に 進んでいくのに 全て協力します。
まっ そんな事だ。
そんな事を言いながら 仲間を鉄パイプで 頭をカチ割った人達
寒い 寒い所に放置し 殺した 人達の
新たな 行動方針を 俺は知る
ドロップアウトもせず 
企業の羊の皮を被った 全体主義者を。

なぜか 日本の企業には
今 こんな企業だけが 生き残っている。

そして 俺は 静かに 音楽を聴き
御飯を自分で 作り 独り酒を呑んで
過ごしている。
 









2016年3月11日金曜日

僕は 東海岸から 西海岸に移動した

東海岸 最北の街から 西海岸の島へ クルーズ。
3号線で タイの国境と並走
4号線で 西を目指す。

山林を切り刻んだ 道路
クネリながら 登りと下りを繰り返す。

僕は 車と調和しながら 350km 5時間を走る。
途中には 何も無い 街も 交差する道も
僕は ただ 車を 前進させるしか無く 350km先に辿り着けない。
緑と木洩れ陽の中 細かいRを抜ける。

そして 僕は こんな音を聴きながら
待ってくれてる 友人の場所に辿り着いた。

2016年3月8日火曜日

旅は終わらず 彷徨い続ける

北の国境の街で お会議をしていたら
携帯が あの舎弟から この舎弟から 鳴き続ける。

後で 電話すると
明後日  檳城の打ち合わせに 午前9時45分に行って欲しいんだとさ。
俺は 作り直しの入れ歯の最終調整のブッキングがあるし
明日 6時間半ドライブして 吉隆坡に戻るのだ。
明後日 午前9時45分に 檳城に着くには 
午前5時起きで ドライブせにゃあかんのだ。

ある舎弟が 呟く
明日 その国境の街から  檳城に移動すればいいと。

俺の悪魔が囁く
初めて移動するルートだと。

そして 俺は ドライブで 馬来西亞を半周する事にした。

あ~ん 先週の日本潜入から
お家で過ごしたのは 12時間
犬の娘bとも 濃密な夜を過ごせず
枕を代え 水を代え 食べ物も代え 
もう こんなんは 嫌だと
思いながら 初めてのルートを検索するのだ。

 
で 夕食は Fish & Chips イギリスより
美味しいと感じるのは 何故だろうか?
 

2016年3月7日月曜日

枕を代え 水を代え 流れ続ける事もあるさ と 誰かが言う


僕は 先週末 極東の国で 何日か過ごし
亜細亜の片隅にある 家に戻り
洗濯と雑用を数時間して
東海岸北にある 国境の南の街に来た。
6時間半の 運転は単調で 
アクセルに置く 右足と調和する車と
カー・ステレオから流れる 音楽だけが 救いのクルージング。

昼食もとらず 午後3時に 辿り着いた街では
何時でも それなりの食事が取れる 極東の都会と違い
「私は この匂いが嫌い だから 食べないの」と
極東の彼女が言った 「マック」か「ケンタ」だけだ。
マクドナルドで ビーフ・バーガーとフィレオフィシュを
珈琲で流し込み 現場で仕事をこなす。

僕は お酒を調達してから ホテルにチェックイン。
ルーム・サービス・メニューが部屋に無い。
フロントに電話すると メニューを持って来てと言うと
TVのホーム画面にあると。

一ヶ月で システムが変ったようだ。
が 数秒毎に変わる 画面
料理の名前だけのメニュー。


仄かな記憶で 頼んだOX Tail Soup

サーブされたけど 以前付いていた
ガーリック・トーストだったかライス 付け合わせの野菜が無くなっていて
大きすぎる クレイポットスープだけを飲む。
スプーンだけで 牛骨に付いた 肉と脂身を分離して食べるのは
何処かに行ってしまったモノタチと 再び出会う位 難しい。

そんな 夕飯の 一時の後
僕は シャワーを浴び 
夜の髭を剃り 新しいTシャツに包まれて 眠ろう。

 
Rolling and Rambling on My Life
 








2016年3月6日日曜日

「The Danish Girl 」VS「Carol」@ SQキネマ そして「少年愛の美学」と月

今回の旅に持参した本は
松岡正剛「稲垣足穂さん」 荒俣宏+松岡正剛「月と幻想科学」だ。
「少年愛と月」は 40年以上の思考のテーマ。

って 一文字も読まず
SQキネマで「The Danish Girl」と「Carol」を鑑賞した。

「The Danish Girl」は 偶々 妻ゲルダのモデルをした事で
本来の自分に目覚め 性転換手術(卵巣移植も)した
リリー・エルベの映画。


「Carol」は、パトリシア・ハイスミスの小説「The Price is Salt」
テレーズとキャロルの女性間情愛をテーマにした映画。



どちらも 「美しくも愛に燃え」だ。
登場人物は 儚く 悲しく 美しい。

が この二つの映画に決して表出しない テーゼがある。
最も美しい 情愛は
解放されている管にある世界だ。
閉ざされている管の情愛は 決して 解放の美に向かわず
何処かで 閉塞し 終わりを迎える。

そして 今 稲垣足穂に戻るのが 美学だ。