2017年6月22日木曜日

数え切れない夜と昼が過ぎても 

男は 溜息を吐息を吐く。
両側からは 嬌声しか聞こえない。

見続けている スクリーンでは
黒点が 動き 増え続ける。

ほとんど聞こえない耳には
これを管理して 標準化して 意識を向上させなければと
漏れ伝わる。

動き続ける黒点は増え続け
目の前が暗くなる。

さて 少しだけ 目の前を明るくしに行こう。
もう 何十年も 繰り返してきたように。

また この人に会う為に
また 誰かに会う為に。

で 御飯を一緒に食べ
お酒を呑みながら
他愛の無いお話をしよう。

そして その人の唄を聴こう。








 

2017年6月8日木曜日

レコードに針を 落としたくなる夜に

愛するミュージッシャンのレコードが発売されなくなり
関東では ライブも少なくなっていった70年代後半から80年代

僕は一枚のLPと出合う ボーナス・トラックはソノシートさ。

何処で出会ったのか もう覚えてはいない。
でも 僕は このLPを聞きたかったから 巡り合えたんだろうな。

そのジャケットは ひたすら黒く 暗い。
そのシンガーの父が描いた絵 骸骨が横たわる。
が 片足の骨は 九の字に立っている。
まるで これから片足を立てながら 起き上がろうとするように。
まるで これから片足が沈みながら 永遠の眠りにつくように。

そして このシンガーは少し 沈みながら 歌い続ける。

身体一つの人達は 辛いモノで飯を食う
そして僕も 辛いモノをかけながら 飯を食う。
ほんのささやかな 倖せって奴の街の灯は 何処に点っているのだろうか?