1972年の春一番以来
44年振りに吉田美奈子が 春一番のステージで 唄う事を知った。
一生 春一番は 行かなくてもいいや と思っていたけど
俺は 有休を取り 航空券を買い 行く事にした。
ナオユキの イカれた スタンダップコメディーの後
澁谷毅オーケストラが登場!
1,2曲 ビバップが流れる中 袖に吉田美奈子が現れた。
俺は 人が集まっていない 舞台砂被りに ニジリヨッった。
美奈子のヴォイスは 演奏と空間を 浮遊する。
遠くで 過ごしながら
この瞬間は近くに居るのに
分かり合えない事や
分かりあわない事
春一番の風は スイングする美奈子の服をはらませながら
綿帽子が 音楽堂の天蓋に 舞いあっがっていく
美奈子の声も 天蓋に上り
クルっと 回り 反転し
ユックリと ユックリと
俺達に舞い降りて来たのかもしれないね
まるで 天使が 降りてくるように。