本屋さんの棚で ヒッソリと僕を待っている本に出合う事がある。
目に留まった瞬間 立ち読みもせずに 購入して
人攫いの様に お家に連れて帰り
風にカーテンが揺れ 少しだけ木洩れ日が差し込む
昼下がりのベッドの上で 戯れながら 読んでしまおう。
「わたしの小さな古本屋」 倉敷・蟲文庫店主 田中美穂著も
そうした本の一つだ。
著者が突然始めた 古本屋さん
日常が静かに語られ 紡がれていく エッセイ。
が その文章は 路地の古本屋で 何気なく起こる奇譚集の様だ。
お近づきになった友部正人が 引っ越しの為に 本を送ってくれ
数年後 蟲文庫ライブの出待ち前に その中の一冊を
この本 ボクも持っていたんだけど
いつのまにか いなくなってしまったんだと話したとか。
クラフト・エヴィング商會が 現実世界の倉敷で古本屋さんを
営んでいるような気になってくる。
田中さんのお名前は記憶になかったけど
倉敷 蟲文庫は どこかで聞いたか 読んだ記憶があった。
今日は 良い本を読んだ。
それだけで 幸せな日だ。