2017年9月2日土曜日

閑話休題 マレー蘭印紀行 金子光晴

今回の旅で Yさんが 一冊の文庫本を持ってきた。
会う度に 本のやり取りをしている。
何冊の本をやり取りしたのかは 覚えていない。

「こないだ泊まった時に 持って行ったけど
この本は 廣川クンが持っているほうがいいよ」

金子光晴「マレー蘭印紀行」だった。

この文庫本は 20歳の頃に購入した。
奥付には 昭和53年3月10日発行と記載されている。
文庫初版本だ。

25年前マレーシアに
この本を抱きしめて来たのだ。

そして 仕事で マレー半島を徘徊する。
仕事だから およそ 停滞する事ができない 街々。
が 朝から 路地を徘徊した。
金子光晴が徘徊したかもしれない 街。

朝は暗く 道筋には 屋台が並ぶ チョットした明かりの下で。
そして 粥や 肉骨茶を食べる。
金子光晴も 食べたのかな?

温気と湿り 朝が始まる。







亜細亜の子供旅団 暗雲の仄かな兆し

亜細亜の子供旅団は 民間機でヤンゴンに転進する。

さて スワンナプーム空港
ドンムアン空港から 国際線が移った頃
なんて 細長い 空港かと思った。
で イミグレは 向かって左右に 二つある。
イミグレを抜けると コンコースが左右に展開する。
ゲート区分はAからFまで 各々12ゲートぐらい。

旅団が潜入したイミグレは 向かって左だ。

イミグレを抜けると 目の前に 旅団が進むべき
ゲートの表示があり エスカレータとエレベーターがある。

がっ 旅団は右に進む。
時間もあるし 旅団内には グッチやら カルチェやら
免税品を買う人もいるかもしれーん!
お茶をしばく人もいるかもしれーん!

俺が好きな F側 ここには 日本的ラーメンがある。
がっ 旅団はF手前 1km位歩いたCの端で 転回する。

俺は 旅団長に呟く 
なぜ 我々は 折り返し2kmの行軍を?と
全ては お国の為。

で 民間機に乗る。
席列は 2,4,2だ。

バンコク~ヤンゴンは 飛行時間1時間
推定水平飛行時間は40分だ。
この民間機は 恐ろしい機内サービスだ。
水平飛行に移ったところから
怒涛の機内サービスが続く
軽食が出され 要求すればワインもビールも飲み放題!
が 所詮40分。
あのね タイ航空 無理なんだ そんなサービスは!
それでも 俺は機内上映「GHOST IN THE SHELL」を
無音で観る。

着陸態勢に入ったところで ようやっと
ビルマの出入国カードが配られた。
テーブルを出せないというのに。

さて 我が旅団 団体行動ができない
で 民間機を降り 素早く イミグレを通過っと画策していても
稜線は 長くなり 着陸後 同胞何人かを見失う。

そして 長い旅をし
湿気と 優しい人々の街 ヤンゴンに着いた。