2012年12月29日土曜日

でも 生きてかなくっちゃ!


この一カ月位の間に 読んだ本の中に
共通の事が 書かれている3冊の小説があった。
「ひまわり事件」萩原浩
「よろしく」 嵐山光三郎
「宇宙エンジン」中島京子

いずれにも 認知症の人が登場する。
脳や 心の回路の一本、二本、数百本と切断され
修復されても 違う回路に繋がれてしまう。
修復された回路は 別の行動に誘う。

忘れる事も 忘れない事も
経験した事も 経験しなかった事も
修復される回路は その人が生きている現実に反映してしまう。

あの人を見ないが どうしたんだ?と問い掛ける隣人達。
介護ホームに居るよ。
会いに行きたいと言う隣人。
でも その人の行動に 直接文句を言ってこないのに
管理事務所に 執拗に抗議していたのは その隣人達だった。

さて 今の私は R中で回路が何本も切れて 何本も修復されながら
犬の娘bの老いを見つめている。