2019年2月6日水曜日

足の裏を巡る 長い旅が終わり あらたな苦悩の巡礼が始まる

霊長類が二足歩行を始めた事で
ヒトの足の裏には 土踏まずが形成され
足指の下平面、側面、かかとだけが接地するそうな。
土踏まずは 地面と足裏に形成される
ほんの些細な空間だ。
土踏まずは ヒトがサルと決別した事で形成された
それが 進化の数ある要素の一つとの事だ。
そんな些細な空間でか?

そして 土踏まずを持たないヒトに対して
偏平足と侮蔑的 差別的用語ができた。

普通(平)と異なる(偏だたる)足も持つ
お前はヒトなのか サルなのかと問う
踏み絵か? 或いは半ヒトと差別されたのか?

土踏まずが無くても 生活上 なんの不便も無い。
なぜ ヒトは そんな些細な空間をもってして
サルではないのだと 声高に主張するのか?

突然だが ワタシは告白しよう 生後60年土踏まずを持たない
半ヒトとして あらゆる弾圧、差別を凌ぎ
秘かに 抜け忍の様に ヒト面して生きて来た。
子供が生まれた時に 足形と 手形を色紙に押す
忌まわしい習慣がある。
ワタシの母は 生まれたばかりのワタシの足裏を
ジッと見つめ その習慣を拒んだそうな。
自分が産んだ子は ヒトなのかサルなのか?
母は 60年にもわたり この命題の解を探し出せていない。

この数年 家で雪駄を履いている。
サンダルより 楽だからだ。

さて 昨年末位から 裸足でタイルの床を歩くと
足裏の側面に接するタイルが窪んでいる感覚があった。
まっ 古いタイルの床だから そこら中痛んで 
擦り減っているのだと気にもしなかった。

がっ 今日自分の躰を弄りながら 理解した。
土踏まずが形成されているのだ!

生後61年経って 土踏まずが形成され
ワタシはヒトになったようだ。

今さらなので 裸足で歩く時の違和感を
抱えながら 老後を過ごすには
ゼツボウを覚える。

半ヒトで良かったのに!