2019年8月25日日曜日

ワタシの足を見る

4月から ポンコツになったワタシは 満足に歩けなかった。
足裏や 足の指が 踏みしめて 歩く感覚を脳に伝えてこないのだ。
ワタシは 歩いてる  ワタシは 立っている
ワタシは 階段を上がってる 下がってる
感覚が無いので 足が本来する行為が怖いのだった。
歩かなきゃ 何処にも行けやしないのにさ。

ペットボトルのキャップすら開けられない手の不自由さよりも
足と膝の無感覚は 恐怖だった。

ワタシの足の表層は 黒ずみ 足指が開かないのだ。
室内履きの雪駄 親指と人差し指を入れる事が出来ず
親指と中指を入れてしまうのだ。
不自由だが 雪駄を穿く事に 何の問題も無いのだ?

元々 左足は 不自由だったんだ。
幼少のみぎり 夕餉にはしゃいで 熱い味噌汁の鍋に左足を入れたのだ。
父は 味噌汁が穢されたと怒り 母は落ち着きの無い子供と眉をしかめた。
そして 左足には 軽度の火傷のシワが残り 一緒に過ごす事になった。

さて あれから四ヵ月が経ち 音も達と旅に出た。
いつもの様に 朝の徘徊をした。
市場をホッツキ歩き 彼是と。
そして 御飯を食べた。

ナニカ確かな身体が 戻ってきている。

そんな 足と足指に ありがとうと言おう!
まだ 左の足指は 開かないけどね。