2022年5月20日金曜日

豊田有恒著「モンゴルの残光」1967年初出

 

50年振り位に「モンゴルの残光」電子書籍版で再読し始めた。

当時 文庫本で入手し、何度も再読していた。

電子書籍なので頁数が分からないが、2%位置であれ?これはアレだと思うが アレの著者、題名が思い出せない。物凄い大作で 龍に関係してた記憶しかない。

4%位置で 飛車が登場する。「アンドロイドは電気羊の夢を見るか?」だ。

10%位置で この世界の歴史的背景が語られる。

モンゴル帝国()が衰退し草原に戻る1310年代が実歴史との分岐点だ。

そして、第一章題は成吉思汗紀元八一一年だ。

成吉思汗が台頭したのは、1200年代だから、この小説の時代設定は、21世紀或いは生誕換算であれば20世紀後半か。

つまり現在の世紀なのだ。モンゴル帝国が地球世界の支配者として君臨している。

倭国なんて 3度目元寇で北条が敗れ無くなっている世界だ。

 

20世紀を生き抜き21世紀に突入しても未だ生きて小説を読んでいると、19世紀後半、20世紀に描かれた 近未来(パラレルワールド)の時代設定を越えてしまった事に気付く。

「鉄腕アトム」「1984」「ブレードランナー」「2001年宇宙の旅」「2010年宇宙の旅」「未来世紀ブラジル」「高い城の男」カートヴォネガットのお話、ハーラン・エリソン、ウィリアム・ギブソン、サイバーパンク、「クーローンズ・ゲート」「ミスト」等々。

幾つかの機械、計器、情報伝達システムは 実用化され、ある技術は一般化していないが出来ている。

鉄腕アトムで街の未来風景でビルから 出て来る軌道車があるけど アレは渋谷東横駅ビルから 出て来る井の頭線だよね、もう今は無いのかもしれないけど。

一番興味深い妄想技術は、プラグインだ。

脳とITシステムを接続し 脳に直接的に情報が蓄積され、思っただけで実行される。

プラグインしていないが かなりほど遠い技術が現在ある。喋ると答えてくれて、アプリを起動してくれたり、PC或いはスマフォ?を立ち上げると 「お疲れ様でした、今日もご苦労様、お風呂にする?御飯?それとも?」

コンビニの弁当袋を持って呆然と佇み そんなフォログラムに戸惑うヒトが居るんだろうな 多分。

この音声システムは、1990年代中頃のダイナブックに搭載されていた。

PCを立ち上げ オハヨウと明確に発声すると少女が画面に出て来て「オハヨウ ヨクネムレタ?」と答えながらアニメの少女がバク転した。

対応能力が数種類しか無かったので削除した。

先人が妄想した世界は、全てかなったわけではないが、かなりかすっている。

でも I will Never Go to Moon! 多分ね。