2016年2月7日日曜日

死と再生のプログラム

18階のモスキートならぬ
18階の主寝室 バスルームの窓
何年も繰り返される 死と再生

 
今年は実りが 多いよ
そして 朽ちていく 窓枠



ちょっと前から
給湯器をONにしたままで
お湯を使うと 痺れ風呂状態
そして 終に ONにするだけで ELBが落ちる。

もう この旅(寓)を止めて
次の旅(寓)にに行こう
痺れて 死んでしまう前に。

2016年2月6日土曜日

スミヤキストQの冒険 或は 奇譚 邂逅と巡礼の旅

倉橋由美子さんの「スミヤキストQの冒険」を
初めて読んだのは もう 40数年前の事。

小学生後半から見学してきた と或る熱気が収束
悲惨な結末を迎える頃の事。

Qは 党の指令で ある地に赴き
理不尽な状況に陥り 右往左往する。

初めて読んだ時は その時の風の吹き方もあり
リアルな時代の話と思ったが
その後の倉橋さんの小説を読んでいく内に
分かったのは この小説は 奇譚なのだ。

紡がれるのは 縦糸と横糸
時には斜めにも 出鱈目に。

奇譚(小説)は 主人公をある難局に陥れ
ほ~ら ほ~らと主人公の内面を炙り出す。
時に終局は 大団円に見えながら to be continueなのだ。
いつまでも終わらない書き手の世界を
アッチに往ったり コッチに往ったり 彷徨うのは 読み手だ。

日常とは違う奇譚を
あたかも日常に魅せたのは 河野多恵子だ。

この作家二人は 私が読む本の一本の杭だ。

そして 本を読み続けながら
邂逅と巡礼の旅は 果てしなく続いて行く。







2016年2月4日木曜日

まだ明けない朝 アザーンと君と

亜熱帯の 亜細亜の片隅
未だ明けていない暗闇
日の出のサラートへ誘う 
アザーンを聴きながら 僕と女は 徘徊する。


僕は 女を追い越さない。
追い越すと 君を失ってしまうからね。

 

でも 女は 走ったり 歩いたり
止まったり しゃがんだり。


そして 僕達は お家に戻り
未だ闇が支配する 
年老いた夜と生まれる前の朝の隙間に潜り込んで
ホンの数十分 
横たわり 眼を閉じて
少しだけ 仄明るくなるの待つ。

 
中国正月の チョットだけ前の朝に。

2016年2月1日月曜日

CRP presented by 横木安良夫

Kindleで展開を始めた 
横木さんのCross Road Project (CRP).
紆余曲折
ようやっと ダウンロードできた。

その幾つかの ファイルの中で
惹かれたの MAYUMI II さんの
「Island of prayer」 「nostalgia」でした。

「Island of prayer」では
静謐な世界が待つ 次の一瞬の音が聞こえます。
生と死の一瞬。

「nostalgia」では
今も台北や新竹に残る 僕の
40年も以上前に観た 路地の光景が語られます。
此処でも 何かを待つ一瞬の音が聞こえます。

一瞬の音は 波紋を呼び
波紋が大きくなって 消えていくまで続きますね。

良い写真をアリガトウ MAYUMI IIさん!

2016年1月30日土曜日

自然に抜けてしまうモノタチ

なんの痛みも感じずに
上の歯が 一本抜ける。
既に 下の歯は一本も無い
あのインプラントの歯も含め。

もうこれで 上の歯に残ってるのは
自前が一本 インプラント3本だ。

今日の昼食は
入社して5ヶ月で辞める君と3週間前に入って来たカワユイ女子の
Farewell & Wellcome Lunch @日式

いや~な予感はしていた
僕の歯医者の予約は午後三時。

事務所の御昼は 午後零時半から
部署の全員が 揃ったのは 午後一時五分。
そこから ランチメニュウをそれぞれ 注文。
その上 店の奴に唆され
中国正月を祝う イーサンを注文。

〆た時は もう2時15分。
事務所に戻り 速攻で 歯医者に辿り着いたのは
午後4時だった。

新たに総入れ歯の型を取る際
たった一つ残ってる 上の歯を抜くかどうか 問いだたされる
抜かないよ 自然に抜けたら また 入れ歯を作るから。
でもね 総入れ歯として 最高にフィットするのを作ってね。

で お会計
二千六百RM(約八万弱)
もう最後の一本 抜いときゃ良かった!

僕には理解できない
5ヶ月しか 働いてない新人に
Farewell Lunchをする 人達
笑顔で 当たり前の様に 受け入れる 人。

そして 何を今後するのかについて 延々としゃべる
辞める 齢25歳。

君は まるで 僕の歯が自然に抜ける様に
僕の仕事から 自然と抜け落ちていく。
名前さえ 覚えていないけどね。
でも 覚えているのは
始業前に 珈琲を淹れに行くと
君は iPADで 日本のアニメを観ていた。
お早うも 言わずに。

Good Luck!
何も考えてない人生に
幸せな 華人の人生に
Good Luck!



2016年1月29日金曜日

「いつも彼らは どこかに」小川洋子著

この本は 八つの短編で編まれている。
生きている 生きていた 生きていない動物が
各短編に 暗喩的に登場する。

期待される競走馬に 寄り添うだけの馬
ビーバーの頭蓋骨
ハーモニカを吹く置物の兎
空き缶に頭を支配された子鷺
餌を貰い 散歩に行く 置物の犬
スペルの末尾がhのチーター
寄生虫に 蝕まれる 蝸牛
身代わり硝子の中の 竜の落とし子

何かしら 一つ欠落を抱えている 
登場人物の琴線に 彼らが振れ 
チリンと少しだけ ハーモニーを 奏でる。

さて 欠落は埋まったのだろうか?
と 小説は 問う? 或は?

いくつもの欠落が 埋まらないまま
この娘が どこかにいってしまったら
僕の欠落は また一つ増えてしまう。



欠落が埋まらないまま また 過ごしていき
でも  欠落の底に温かい何かをチョットだけ
補填しようと思うのは 僕だけだろうか?


最近 ベッドの上で 少しだけ 目覚め 頭を枕の上に乗せていると
文句無しに 網膜を貫くベッドルームから見える 
新しいコンドミニアムの屋上照明。
この青は 眠るのには キツ過ぎる!


2016年1月26日火曜日

中井貴一の「サラメシ」on NHK

さて 私は NHKが特別に好きなわけでは無い
私が 観る事が出来る TVがNHKだけなのだ 
この亜細亜の片隅では。

You Tubeでもリピートするのが「サラメシ」だ。

日本で仕事をしていた時
昼食をどこで食べるか
あの街 この街 あそこの定食屋やら
ラーメン屋、蕎麦屋、洋食屋、立ち食い蕎麦(ウドン屋では無い)
ファミレス、バーガー屋、ピザ屋・・・等々

ここ馬来西亞や 周辺の国々でも
積極的に いろんな昼食を食べて来た。
いろんな国の ぶっかけ飯
麺類、蒸し物、加哩、弁当、
何があるのかな?
ここは 美味しい?
そんな楽しみな御昼御飯だ。

この数年は 事務所の近くで昼飯を食べる。
メニューは暗記している。

が ここは 味が安定していない。
今日の 麻婆豆腐は 甘いかも知れない
あの麺も この麺も
食べる度 味も食感も変る。

そして 私は 違うサラメシを食べる為に
お出掛けをする。

でも 今日は 入れ歯の具合が悪くて
いつもの飯屋で 口腔が痛くなり
お家に帰った。



で ベッドに横になりながら
鉄格子の向こうのお空を見て
鮭御飯を作った。