並んで待っていた
男や女達が
ゾロゾロ
嬉しそーに
楽しそーに入って来る。
オレは
幾人かの仲間達と再会を果たしながら カンパ箱の守り人と化す。
MC坂本さんの前説 そして勇造を呼び込む
70歳 70曲 YUZO
晴れの円山音楽堂が始まった。
カンパ箱の守り人は 受付の椅子に座り
聞こえてくる音を
ツマミにビールを呑む
そして時々
客席を徘徊し
カンパ箱の守り人として
音をツマミにビールを呑む。
オレは思い出した 37年前の「あるまじろ 6日間コンサート」の日々を
勇造ファンの仲間達と3年やったのだが
仲間達は
手弁当で手伝ってくれたので
オレが彼らに返してあげられるのは
開演中はライブを観て 楽しんでもらう事だけだった。
1Fの受付で オレは独り モニターの音をツマミに ビールを呑み
時々
売上金を持って
客席に行き 楽しんでる男や女達を見ていた。
そんな過去の追憶を 振り切る様に
ドーン ドーン ドーン ドーンと ライブは 何処までも走って行く。
いろんなとこで YUZO LIVEを主催する人達が居て
ライブに来る人達がいて
いつだって みんな そうだろ
焼き上がり待つ 焼き物師みたいに ジッと ジッと
身をくねらせ このライブの焼き上がりを待ってる。
そして ポッカリと三日月が浮かび
その場にいた男や女達の心に何かあったかいもんを
そっと そっと置いて ライブは夜に溶けた。
ふと気づくと
宿の中庭で
丼と馬鹿話をしている オレが居た。
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